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悪夢 第一話「退屈な毎日」


私は暗くて狭い部屋から夜空を見ている。
星が輝き、綺麗な夜空だ。
二年前までなら、そう考えていたことだろう。
今となっては、そんなことを思うこともなくなった。
私が今いるのは刑務所の独房の中。
夜空が見えるのは鉄格子の隙間から。
ここに入ってからまだ一ヶ月。
最高裁まで争った末、禁固15年と言い渡されたので、まだまだ先は長い。
今、ワタシはどうしているのだろう。
15年後、ワタシはどうなっているのだろう。
いや、出所したとしてもワタシを探すのは難しいかもしれない。
私はもっと毎日を楽しく過ごせたはずだ。あんな退屈な日々でも。
あのときに、あんなことさえ起こらなければ……。
もっとあいつのことを疑っていれば……。



「いってきま~す」
私は家を出た。
8:00の電車に乗らなければ遅刻してしまうので駆け足で駅まで急ぐ。
少し寝坊もしたし、本当に急がなければならない。
今日は連休の前の金曜日。こんな日に遅刻して、先生に叱られるのは気が滅入る。
まぁ、連休は家族で私一人何も予定がないんだけど…。

プシュー

なんとか電車に間に合った。
今日も混んでいる。

(痴漢とか出ないよね…?)

(そろそろ寒くなってきたかなぁ…)

(連休中は、家に一人だけど、どうしよう…。隆も部活だって言ってたし……)

そんなことを考えながら朝の時間は過ぎていった。


なんとか遅刻せずに登校できた。
授業をしっかりと受け、昼ごはんを隆と屋上で食べ、また授業。
そういった何気ない一日が過ぎていった。
今日も一日が終わった。
私の一日は、学校でほとんど終わる。
家では家族であまり会話しないから……。

私の名前は宮下由奈。高校一年生。
家族は、医者の両親と大学生の兄。
三人とも、私にとっては雲の上のような存在。
私も一応は進学校に通ってはいるが、到底敵わない。
まぁ、病院は私が継ぐわけじゃないし、裕福な生活だと思うし、今の家族関係に不満はない。
暇だということを除けば。

今日も、そんな暇な一日。
隆は部活で一緒に帰れないそうだ。
なんだか近頃、倦怠期ってやつかな…?
付き合い始めて三ヶ月。
一応、することはしているが、最近はご無沙汰。
一緒にいると楽しいんだけど、何かが違う。
あ~あ、本当に暇!

そんなことを思いながら、駅から家までの道を一人で歩いていた。
あたりは少し薄暗くなってきていた。
少し速く歩こう。

私は少し足を速めた。
住宅街の四つ角に差し掛かったそのとき、急に男の人が飛び出してきた。
危ないっ…!!
そう思ったけど、間に合わなかったみたい。
私とその人はお互いに頭をぶつけた。
二人は道に倒れる。



頭がクラクラする。
本当に痛い。
私も石頭のつもりだったけど、向こうも相当な石頭だったみたい。
「イタタタ……大丈夫ですか…?」
目もまだ閉じたままだが一応、相手のことも気にしてみる。
最初から相手を責めては駄目だと思ったから。
でも、何か違和感を覚えた。
なんだろう…?
何かいつもと違うような……。
でもとりあえず、目を開く。

目の前にいたのは、私と同じ高校の制服を着た髪の長い女の子だった。
(あれ、ぶつかったのは男の人だったような…?)
地べたに尻餅をついているのでスカートの中が丸見えだ。
(白か。今日の私と同じね…)
身体を見ると、髪が肩までかかっている。
黒くて綺麗な髪だ。
胸もそこそこあるようだ。
(私と似てるなぁ~)
顔を見る。
整った顔立ち、綺麗な目、綺麗な肌。
(かなりの美少女ね……)
その子をじろじろと観察していた私だったが、ようやく頭がはっきりとしてきたようだ。
なんだか目の前の女の子に見覚えがあるのだ。
でも……
(あれ……なんで……?)
私の目の前にいたのは、私だった。

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大王ペンギンさん、こんばんわ!
こうゆうダーク系好きですねぇ^^
続きが気になりますぅ。頑張ってくださいね!
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