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天魔王 最終話「支配」



私は扉を勢いよく開いて、会場に入った。
会場は、いきなりの大きな音に一瞬にしてシンとした。
そして、私の姿を見るなり、何やらざわめき始めた。
そんなものを気にもせず、私はスタスタと歩いていった。
このカラダの父親、クライスの元へ…。

クライスは青ざめた表情をしていた。
「そ、そなたは……ソフィアなのか……?」
白い翼を持ち慈悲に満ち溢れていた娘が、
黒い翼を持ち禍々しい魔力を纏っているのだから当然の疑問だろう。
さて、三文芝居でも始めるか。
「えぇ、お父様。
 私はもちろんソフィア本人です」
「そ、その姿は一体…?」
「これですか…?
 これは、私のカラダを魔王ガレス様に捧げた証拠です。
 魔族の力って、本当に素晴らしいですよ……」
背中の黒い羽を動かしながら、答えてやる。
一方、私の答えに対し、クライスは何かを感じ取ったようだ。
「貴様……魔王ガレスだな……!?
 ソフィアの身体を乗っ取ってどうするつもりだ…!!」
さすがは天使族の王だ。
私に気づくとは、馬鹿ではないらしい。
「フフ……お父様、そんなこともわからないんですか?
 天使族の王女ソフィアと魔王ガレス、
 双方の魔力は他の追随を許さないほど強大でした。
 それが融合した結果が、今の素晴らしい私の姿です。
 この力で世界を変えようと思いましてね……」
まぁ、端的に言ってしまえば世界制服だ。
私の好きなように世界を変えてやる。
それが私のやりたいことだ。
「そんなことに、ソフィアの身体を利用されてたまるかぁ…!!」
クライスの手が輝く。
私に対して攻撃性の高い天術を放とうというのだろう。
自分の娘のカラダといえども、利用されるくらいなら容赦はしないようだ。
「消えろ!!魔王…!!」
光が私に放たれた。



光が収まった。
「フフフ……お父様、どういうおつもりですか?
 実の娘である私に向かって攻撃するなど……」
私は傷一つついていない。
「な、なぜだ……!?
 いかに魔力が強大であろうと、この距離で先ほどの天術を喰らえば…!?」
クライスはさらに青ざめる。
さっきから表情が変わってばかりで、面白いやつだ。
種明かしをしてやろうか。
「何も不思議ではありませんわ。
 私が傷ついていないのは、クレフ様の能力のおかげです。
 先ほど私の自室で、クレフ様からこの能力を頂きましたの…」
「そ、そんなことが……?
 ならば、貴様は不死身になったというのか…!?」
「そうです、お父様。
 さらに私たち天使族は若い時期が長くて、寿命もおよそ1000年と長い。
 これからは、天使族と魔族の両方の力を持ち強大な魔力を持つ私、
 天魔王ソフィアが世界を支配する時代です。
 そのために、お父様は邪魔ですね……。
 私、自ら殺して差し上げますわ」
私は腕を掲げた。
白くて細いソフィアの腕を。
そこに、黒い魔力が凝縮されていく。
会場にいた天使族もこの魔力に身の危険を感じたのか、我先にと会場から出て行く。
どうせ、後で消滅する運命なのに無駄なことを…。
だが、クライスだけは腰を抜かし、その場にいた。
なんとも情けないやつだ。これで天使族の王とはな。
「それでは、お父様、お別れです。
 今まで私を、このカラダを育ててくれたことに感謝いたします。
 では、さようなら………」
魔力の塊をクライスに向かって放った。




魔力の塊は、クライスそのものを消滅させた。
天使族の王は死んだ。
そうなると、一応、王位継承権のあるソフィアが王になることができる。
そう、私が。
名実共に天使族・魔族の頂点に立つわけだ。
「フフフ……ハハハッ……ハハハハハハハッ……!!!」

その後、天使族の城に魔族が押し寄せてきて、城下町とともに魔族に襲われた。




それから三年後

私は今、天使族の城、オース城を改築して造った魔族の城の玉座に腰掛けている。
もちろんカラダはソフィアのままだ。
寿命が尽きるまで、このカラダを利用してやろう。
まだあと800年は持つだろうしな。

「ソフィア様、東方の反乱を鎮圧して参りました」
「そう、呆気なかったわね…ご苦労、さがっていいわよ」
東方軍の団長が敬礼して、さがっていった。

私は、あの後、天使族や人間族を弾圧した。
圧倒的な私の力に敵う者はなく、一年もたたないうちに世界は私のものになった。
簡単すぎた。私はもっと楽しみたかったのだ。
最近は、そういう考えが以前以上に増してきたので、少し遊んでいる。
人間族の反乱軍に、人間の女として潜り込み、首謀者に対して反乱を促すのだ。
黒い翼と魔力さえ隠せば、私は人間と区別がつかない。
それを利用して、ソフィアの美貌と色香で男を惑わすのだ。
私がベッドの中で「お願い……」と頼めば、
男たちは簡単に引っ掛かって、反乱を起こしてくれる。
その反乱を我が軍で潰す。
これが実に面白い。

「さて、次はどこで反乱を起こさせようかしら……」
そう考えていると、扉が開いた。
入ってきたのは、17歳くらいの美少女。
翼は天使族のような翼だが、色は黒い。
そして、着ている服もソフィアのものと似ていた。
「お母様、ただいま戻りました」
「お帰りなさい、マリア。
 どう、楽しめましたか?」
彼女の名はマリア。
クレフとの性交で私が身ごもった子だ。
マリアは人間族・天使族・魔族、全ての種族の力を持っている。
ゆえに、三年の間に急成長した。
私が教育したおかげか、その心は闇に染まっていた。
およそ勇者クレフの子とは思えぬほどに。
私の軍でも私に次ぐ力を持っており、かつてクレフに語った通り、今や私の右腕だ。
「はい、お母様のおっしゃった通り、人間族の男は馬鹿ですね。
 私が少し色香を使えば、簡単に堕ちました。
 あの街全体がもう私の虜です」
「そう、十分に楽しんできたようね。
 それじゃあ、次は南方に一緒に行かない?
 姉妹として入り込んで、また反乱を起こさせるの……」
「お母様と姉妹ですか…?
 フフフ…とっても楽しそうです……」
「それじゃあ、早速行きましょう…」
私はマリアを連れて南方の町で向かった。


ここは反乱を企てているレジスタンスの基地。
リーダーの自室のベッドの中で、胸を当てて、左手で男のペニスを擦りながら耳元でこう囁いてやった。
「ねぇ……私の国を解放して……お願い…、あなただけが頼りなの……」
男は、興奮したのか私に覆いかぶさって、ペニスを私のオマンコに入れていた。
(こいつも堕ちたな……。
 まだあと数年はこの遊びが続きそうだ…。
 ハハハハハハッ……)




やっと書き終えました。
二月になってからは身体の調子があんまり良くなかったので……。
まぁ、風邪とかインフルエンザとかを防ぎようのない職場なんで仕方ないですが。

次は中年と女子高生の入れ替わりを書きます。
これもダークなものです。

天魔王 第六話「強奪」



ソフィアがクレフの上に馬乗りの体勢で乗り掛かっている。
「さぁ…私と一つになりましょう……」
ソフィアはそう言うと、クレフのモノを握り締め、自分の秘所にあてがった。
「いきますよ……」
「やめっ……くっ……」
ソフィアの白く細い手に握られたクレフのモノがソフィアの秘所に挿入された。
「あっ……あぁぁぁんっ……!
 クレフ様の…おっきぃ……
 奥まで、届いてますぅ………あぁんっ…」
ソフィアは挿入したばかりだというのに、嬌声をあげる。
「もっと…もっと奥まで、いっぱい突いて下さいっ…!
 ああぁんっ……あああんっ……!!」
ソフィアはさらに速く腰を振る。
「くっ……あっ……」
クレフも精一杯我慢しているようだった。
(くそっ……このままじゃ……。
 しかし、これが王女の……なんて気持ちよさだ……)
しかし、その我慢もこの快感の前に崩れかけていた。
そのクレフの感情もソフィアは読んでいた。
「フフッ……私のココ、気持ち良いですか…?
 これからもっと気持ち良くしてさしあげますよ……」
「くっ……」
(これ以上だって…?
 もう、もたない……)
クレフは限界が近づいていた。
ソフィアは、それをも見越してさらに速度を上げる。
「あっ…あっ…ああっ…!
 そ、そろそろクレフ様も限界みたいですね…んっ…!!
 最後の…あっ……仕上げと…いきましょうか……」
ここまで来ると、もうクレフには抵抗する気力がなくなっていた。
すでに無言で、ソフィアの動きに合わせていた。
「さぁ……クレフ様の精液を…私のオマンコに注いで下さい。
 たっぷりと……その能力と共に……」
ソフィアの口が歪む。
邪悪な笑みだった。
「あっ、あっ、あっ、あああっ…
 一緒に…ああぁんっ……、イキましょう…あああぁぁぁんっ……!!」
「く、くそっ……くそぉぉぉぉっ………!!!」
「ああああぁぁぁぁぁぁぁんっ………!!!」


クレフのモノからソフィアのオマンコへと精液が注がれた。
それは共に、能力の強奪をも意味していた。
「あぁぁん………。
 とっても気持ち良かったですよ…クレフ様。
 あと、能力も頂いてありがとうございます」
意識はあるものの、クレフは無言だった。
自らの敗北を悟ったのだろう。
「これで、私は世界を支配できるでしょう。
 まずはこの城にいる天使族の抹殺して、
 私が王位に就くとしましょうか…」
ソフィアは服装を整えると、今後のことについて語りだした。
確かに、この魔力に加えて、クレフの能力をも手にしたソフィアに敵う者はいないだろう。
天使族と人間族は、いやこの世界はもう駄目かもしれない…。
そんな思いでクレフは臥せっていた。
「あぁ……あと、さっきのクレフ様の精液で、
 ちゃんと妊娠するようにしておきますからね。
 クレフ様と私との子どもは、天魔王の右腕になれるように、しっかりと教育しますから、
 安心してください」
ソフィアはそう言い残して部屋を出て行った。
もうクレフには興味もないのだろう。
クレフは数十分後、部屋になだれ込んできた魔族によってその生涯を閉じた。


ソフィアは、禍々しい服装のまま、廊下を歩いていた。
「さて、これで私の覇道を邪魔する者はいない」
ソフィアの向かっている先は魔王討伐成功のパーティー会場。
そこにはソフィアの父で、天使族の王クライスもいる。
「父親を殺す娘……。
 闇に身を染め、堕ちた天使族の王女か……クククッ…。
 面白い…しばらくはこのカラダの口調を通していくとするか…」
そして、ついに会場の入り口に到着した。
ここに着くまでに出会った兵士などは一瞬にして消してやった。
この扉の前にいた者も同様だ。
しかも魔力を感知されないように工夫して。
すべてはクライス王との対面という余興を楽しむため。
「さて、お父様にご挨拶といくかな……」
ソフィアは扉を開いた。


天魔王 第五話「虚偽」


魔王がソフィアのカラダを乗っ取っり、天魔王となった瞬間、
パーティー会場にいたクレフが何かを感じた。
(な、なんだ…?この強大で禍々しい魔力は……)
(しかも、この城の中から…?)
城の内部でいきなり大きな魔力が出現したとあっては、放ってはおけない。
そう考えたクレフは王にひと言告げて、会場を去った。


一方そのころ……
天魔王ソフィアは淫靡な姿で廊下を歩いていた。
「さて、ここからどうやってクレフのやつと……んっ?」
考え事をしていると、あの忌まわしいクレフがこちらに近づいてきているのがわかった。
「そうか……私の魔力を感知したか……。
 まてよ…これは好機だ…」
そう言うと、ソフィアは淫靡な服装から、呪文一つで
今までの『ソフィア』が着ていた白いドレスに服装を変えた。
「さて、これで魔力を断てば、やつを罠にはめることができるな……。
 さぁ……早く来るのだ……」



クレフは廊下を走っていた。
「この魔力はどこからくるんだ…?」
魔力のする方に向かって、一目散に走り続けた。
すると、ぱっと魔力が途絶えた。
「何…!?あんなに強大な魔力が消えただと…?
 いや、しかしおおよその位置は掴めている。
 そこに向かえば、手がかりくらいは…」
クレフが向かった先は、王や王女の寝室があるエリア。
「王族を狙った魔族か何かか…?」

そして、先には寝室しかない角を曲がると、そこにはソフィア王女がいた。
「ソフィア王女!!
 大丈夫でしたか!?」
「何のことですか?クレフ様…?」
王女を見ても、怪我はしていないようだ。
そうすると、余計な不安は与えない方がいいとクレフは考えた。
「いえ、何でもありません……」
「そうですか……。
 あぁ…それと、クレフ様、私あなた様にお願いがありますの……。
 一緒に私の部屋まで来てくださいませんか…?」
王女の言葉に対して、クレフは考えた。
(この近辺にいたことは確かだ…。
 となると、王女を守るためにも一緒にいた方がいいかな…)
「わかりました。ご一緒させていただきます」
「まぁ、ありがとうございます。
 それでは、こちらへどうぞ……」
クレフはソフィアと共に部屋に入った。
二人が入った後、部屋の扉に自然と鍵がかかった。


「それで、私に願いとは…?」
クレフがソフィアに問いかける。
もっともだ。それをきっかけにして部屋に入れたのだから。
「えぇ……少し、恥ずかしいことなのですが……」
ソフィアはクレフに伝えるのを迷っているかのようだ。
「何でも言ってください。
 出来る限り、ご協力致します!」
「そうですか…それでは…!!」
とたんにソフィアの目が輝いた。



「な、身体が動かない…!?
 どういうことです!ソフィア王女!!」
クレフは自分のされたことが理解できていないようだ。
ソフィアに問い詰める。
「いえ、簡単なことです。
 私の願いを聞いていただくために、動けなくしただけです」
「動けなく…!?なぜ…?
 そ、その瞳は…!!」
ソフィアの瞳は深紅に輝いていた。
そう、これこそ魔族の証。
「なぜ、王女の瞳が深紅になっているのですか!?」
「フフフ……まだ気付かないんですか…?
 私が今どういう存在なのか」
クレフはソフィアから魔力を感知していた。
しかし、どうように天使族としての力も感じ取れていた。
(一体、どういうことだ…?)
「わからないなら、教えてあげましょう…。
 クレフ様が倒された魔王はかりそめのカラダに過ぎません。
 では、本体はどこに行ったのか……?
 もう、お気づきですよね…?」
クレフの顔が青ざめる。
考えたくないことが、真実だと感じ取ったからだ。
「ま、まさか……王女の体にいるのは……」
「そう、私、魔王ガレスだ」
ソフィアは先ほどまでの口調から変えて、勇者の問いに答えた。
「このカラダは素晴らしい…。
 私に勝るとも劣らないほども魔力を秘めているし、
 天使族だから基本的に事故や病以外では不老不死だ。
 それにこの美しさ……すべての者が私にひれ伏すだろう」
「魔王ガレス……!!!」
クレフの顔は怒りに満ちていた。
当然だ。倒したはずの者が、自らの妃となる者の身体を奪ったのだから。
「その名は今の私には相応しくないな……。
 よかろう、お前には私の姿を見せてやろう」
そうソフィアが言うと、ソフィアは闇に包まれた。



数秒後、晴れた闇から出てきたのは先ほどのドレスとは違う姿をしたソフィアだった。
「どうだ…?
 これが今の私の姿だ。
 天使族でもあり、魔族でもある。
 両方の力を持ち、その頂点に君臨する王、天魔王ソフィア。
 それが今の私の名だ……」
ソフィアの独白を聞いてもクレフの顔は晴れない。
より一層、怒りがにじみ出ていた。
しかし、内面は静かに状況を見極めようとしていた。
さすがは勇者と讃えられる者である。
(黒い翼に、深紅の瞳……ソフィア王女の身体を魔王が乗っ取ったのか…!?
 確かに計り知れない魔力だ。
 以前の魔王とは比べ物にならない。
 ん…?では、私に願いとは一体……?)
「ふ……私がなぜお前をこの部屋に入れたのかが気になっているようだな…?」
「う、うるさい!!王女を返せ!!」
口ではそう言いつつも、心の中を読まれたクレフは焦っていた。
「簡単なことだ。
 このソフィア王女のカラダには、ある能力が隠されていてな」
「ある能力だと…?」
「そう、このカラダには、『性行為を行なった相手の力を略奪する』といった能力があるのだ」
「な、何…!?」
「驚くのも無理はない。
 こんな能力は魔族向きだ。
 それを天使族が持っているとは、私も驚いたさ」
クレフは頭の中が真っ白になっていた。
魔王が生きていたことだけでも驚きなのに、王女の身体を乗っ取って、
さらに王女には稀有な能力が備わっていたということに驚愕していた。
「さて、それで私の目的がわかっただろう…?」
「ま、まさか…私の能力を……?」
「そのまさかだ。
 お前に能力は始末に負えん。
 しかし、自分のものとしてしまえば、これ以上ない力となる。
 さぁ……始めようか……」
言い終わると、ソフィアは魔法でクレフの身体を空中に持ち上げ、
ベッドに落とした。
まだクレフは動けないようだ。
そして、ソフィアがベッドに上がってきた。
「く、くそ…!
 やめろ……やめろぉぉ……!!!」
「はははっ……いくら足掻いても無駄だ。
 今の私の魔力からは逃れられん」
「そうだな…お前の妃となるはずだったカラダだ。
 雰囲気を出してやろう……」



「さぁ……クレフ様……私と愛し合いましょう……」
ソフィアは再び口調を変えた。
「やめろ、王女を冒涜する気か…!!」
「いいえ…私はソフィア……貴方の妃です……フフフ……」
「くそぉぉおおおっ…………!!!」
ソフィアがクレフに身体を密着させた。

天魔王 第四話「誕生」


「ちょっと待っててね」
ソフィアは小鳥をテーブルの上にそっと置き、
棚に置いてある薬箱を取りに行った。
(よし…今だ!!)
小鳥から黒い影が出てきた。
その影は棚の薬箱を取ろうと後ろを向いているソフィアに襲い掛かった。
「きゃっ…!!」
影が縄状になって、ソフィアに絡みつく。
ソフィアも突然の出来事に驚いた。
「な、何…!?この黒いものは……!?」
黒い影はますますソフィアに絡みついていく。
少し経つと、ソフィアの後ろで黒い影が大きく集まって形を成した。
そう、その影は魔王ガレスそのもの。
「お初にお目にかかります。
 私の名は魔王ガレス。魔族を統べる者」
魔王は賓客に対するかのような口調でしゃべる。
「ま、魔王!?
 そんな、魔王はクレフ様が討伐されたはず……!?」
拘束されているソフィアは少し後ろを見ながらしゃべる。
「やつに倒されたのは、借り物のカラダ。
 私の本体は、今のような姿なのですよ、ソフィア王女」
ソフィアの表情には驚きが隠せないでいる様子が表れている。
当然だろう、倒されたはずの魔王が自分を襲っているのだから。
「そ、それで私をどうなさるおつもりです?
 私を人質として、お父様とクレフ様に再び戦争をしかけるのですか?」
ソフィアは魔王を恐れているにも関わらず、勇敢にも問いかけを試みる。
「はは……人質だなんて、そんなことはしませんよ。
 あなたを利用させてはもらいますけどね…」
「利用ですって……?」
「そう、あなたのカラダは素晴らしい!
 美しいのは言うまでもないことですし、内に秘めたる魔力は魔族最強の私に匹敵します。
 さすがは天使族の王女です。
 さらに、あなた自身は気づいていないでしょうが、あなたにはある特殊な能力があります。
 『性行為を行なった相手の力を略奪する』という天使族には似つかわしい力がね……」
「そんな、私にそんな魔力と能力が……!?」
さすがに驚きは隠せないようだ。
少し顔が青ざめる。
「そうです、そして、その力は私の物になる。
 私の『他人のカラダに乗り移る』という能力によって……」
「なっ!?
 私の身体を乗っ取るつもりですか!?」
落ち込んでいた表情が急に変わり、キッと魔王を睨む。
「そう、そうすれば、天使族と魔族両方の力を持つ、
 有史以来最強の存在が生まれることでしょう」
「そんなことはさせません!
 これを解きなさい!!」
ソフィアは拘束を解こうと身体を揺する。
「そうはいきません。私は今からあなたのカラダに入らなければいけませんしね」
魔王がそう言うと、黒い影が動き出した。
ソフィアの着ているドレスの合間に入っていく。
「えっ…!?」
それらの目指す場所は、ソフィアの秘所。
「な、なにを…!」
黒い影が目指している所がソフィアにもわかったようだ。
「あぁ…私は今まで女性のカラダになったことがないのですが、
 女性のカラダに移る場合は、ここから中に入ろうと決めていたのですよ」
ドレスのスカートからも黒い影は入っていく。
そして、黒い影がソフィアのショーツを軽く撫でる。
「んっ……」
「はは、感じているのか…?」
「そ、そんなことありません!」
「そうか、ではもっと激しくいくか」
影はショーツを捲り、直接クリトリスに触れて撫でていく。
「やっ……あんっ……
 や、やめて……」
「そうはいかぬ。
 これからお前のカラダに入るのだからな」
魔王は先ほどからの丁寧な口調から元の口調に戻して、ソフィアを弄んだ。
「さぁ、いくぞ…」
黒い影がソフィアのオマンコに入った。
「あぁぁぁぁんっ……!!」
ソフィアの声が部屋に響く。
「あぁぁ……ぬ、抜いて……んっ…」
「まだまだ入っていくぞ…」
黒い影はどんどんソフィアのオマンコに吸い込まれていく。
黒い影はソフィアの子宮に到達すると、そこで身体全体に溶けていっているのだ。
「さぁ、私を受け入れるのだ。
 そのカラダを私の新たな器として捧げるのだ」

黒い影がほとんどソフィアの身体の中に入ってしまうと、
ソフィアも声がほとんど出なくなっていた。
「あぁぁぁ……」
(何か、変な感じ……。
 私が消えて…いく……ような……)
「そうだ、お前という人格は消える。
 『ソフィア』としての記憶や能力は私が頂くのだ」
(……………お父様………クレフ様………)
「安心しろ、『ソフィア』という名はこれからは私が使ってやる。
 天魔の力を持ち、世界を統べる王の名としてな」
(も………う……………だ…め…………)
「さぁ、素晴らしい王の誕生だ!!!」
しゃべっていた魔王自体もすべてソフィアの中に入ってしまった。
とたんにソフィアの身体が闇に包まれた。






しばらくすると、その闇もおさまり、部屋にはソフィア一人が立っていた。
その姿は先ほどまでと何一つ変わっていないかのように見えた。
しかし、それは間違いだった。
ソフィアが閉じていた目を開ける。
そこには深紅の瞳が妖しく輝いていた。
深紅の瞳、それは魔族でも高貴なものの証。
そう、ここに立っているのは……。
「はははっ……素晴らしいぞ、このカラダ!!
 魔力が溢れ出す様だ!」
声はソフィアそのものだが、口調が違う。
ここにいるのは魔王ガレスだった。
「私は生まれ変わった。
 天と魔の力を併せ持つ、『天魔王ソフィア』としてな……!
 ハハハハハハ………!!」
ソフィアの声が部屋に木霊する。
「さて、いつまでもこのような服装では天魔王としてはいかんな…」
ソフィアは何か呪文を唱えた。
すると、再びソフィアが闇に包まれた。




闇がおさまると、そこに立っていたのは今までとは違う姿のソフィアだった。
美しく輝く金色の髪はそのままだが、
先ほどまでの清楚なドレスとは似つかぬ服装をしていた。
腕には黒くて薄い布のグローブと、右腕に紅い腕輪。
肩をさらけ出し、まるで下着のように胸元しか隠していないドレス。
そして、首には先ほどのドレスと似ているような紅いリボンと紅い宝石。
上半身、そのほとんどが深紅と黒で飾られていた
そして、ドレスのようなロングスカートではない、極端に短い紅いミニスカート。
後ろには大きな黒いリボンがついている。
美しい太ももまで覆っている長くて黒いソックスと美しく輝くヒール。
下半身も深紅と黒で染まっていた。
そして、もっとも違うのが、天使族の象徴である大きく白い羽が変わっていたことだった。
白い羽は見る影もなく、蝙蝠のような黒い羽に変わっていた。

「ふふふ……これでいい。素晴らしい姿だ。
 これでこそ天魔王だ。」
ソフィアは鏡を見ながら、そう呟く。
「さて、それでは天魔王ソフィアとしての初仕事に赴くとするか……」
そう言って、ソフィアは部屋を出て行った。

天魔王 第三話「序曲」

勇者クレフによる魔王討伐の記念パーティーも終わり、静けさを取り戻した城のとある一室。
そこに王女ソフィアはいた。
「ふぅ…、些か疲れたわね……」
魔王討伐と勇者との婚姻、そのどちらも嬉しくないわけではないのだが、
ソフィアは心の底から喜んでいるわけではなさそうだった。
「クレフ……いえ、クレフ様はとても勇敢で素晴らしいお方……。
 そう思って、即答してしまいましたが、
 でも…こんな簡単に婚約してしまって、良かったのかしら……?」
「私自身は気にも止めませんが、クレフ様は人間族。
 やはり、反対する者も少なくはないでしょうし……」
やはり、婚約について悩んでいるようだった。
「少し、頭を冷やしましょうか……」
そう言って、ソフィアは部屋のバルコニーに出た。

やさしい風がソフィアの美しい髪を撫でる。
「あぁ…、風がとても気持ちいいわ……。
 魔王が倒されたことによって、瘴気も薄くなってきたのね…」
「これからは、このような平和が悠久に続くといいのだけど……
 あら……?あれは……」
ソフィアの目の先には小さな鳥がいた。
白く小さな鳥で、夜空によく映える鳥だ。
しかし、その様子がどうもおかしい。
まっすぐに飛べず、ゆらゆらとこちらに近づいてくる。
「あの小鳥、怪我でもしているのかしら…?」
小鳥がさらに近づく。
(このバルコニーまで頑張って…!)
ソフィアは心の中でそう叫んだ。
その思いが通じたのか、小鳥はなんとかバルコニーまで飛ぶことが出来た。
「よかったわ、待っててね。
 すぐに治療してあげるから」
ソフィアは小鳥をやさしく手に取り、部屋に入っていった。


この時、もしソフィアが少しでもこの小鳥のことを疑問に思っていれば、
この先の出来事は防げたかもしれない。
なぜ、この小鳥はバルコニーを目指して飛んでいたのかを……。
もっとも、ソフィアは天使・人間を差別せずに治療していた。
その思いは動物でも変わらないだろう。
ましてや傷ついた小鳥となれば、ほおってはおけなかっただろうから、
仕方ないのかもしれない。

(ククク……私を部屋に入れてくれて感謝するよ。
 これで、私の邪魔をするものはいない。
 さぁ、始めようか……新しい狂宴の日々を…。
 天使族の王女ソフィア…私の新たな器よ……)
そう、小鳥の中に潜んでいる魔王ガレスの思惑通りに事は進んでいった。




最近、全然文章が書けないです……。
今回も短いですし…。

次回からやっと悪堕ちっぽくなっていきます。
がんばって書いていきます。
なんか、良い燃料となる悪堕ちorTSはないものか…。
最近は不発が多いしね。
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